“身の回りの科学”を中心に、さまざまなサイエンスの本が出ています。毎回一冊の書籍をテーマに、著者を迎えて、直接お話を聞き、質問できる講座です。案内役は、日本科学技術ジャーナリスト会議元会長の小出重幸さん。

「身近な＜鳥＞の素顔名鑑」
都市でみかける様々な野鳥、その個性を見わける

　都市で目につく野鳥、どのくらいの種類がいるのでしょう？　なじみが深いスズメやカラス、初夏に飛来するツバメ…。しかし少し注意してみると、ヒヨドリ、メジロ、ムクドリ、サギ類、キジバトなど、実に多彩な野鳥たちがそのいのちを謳歌する様子を、間近に見ることができます。近年、都市部を新たな住み家とする種もいるようです。その背景には、都市の公園整備が進んで、緑地の割合が増えたことや、野鳥を保護する市民運動が広がったこともありそうです。
　著者のミリリー（中嶌真平、YUKI）さんは、都心のビル街や河原、近郊住宅地での観察を通して、90種近い野鳥の姿をカラーイラストとして描き、生態や外見の特色をつづった親しみやすい紹介文と組み合わせて、楽しいハンドブックにしました。
　身近な場所で野鳥を見るコツや楽しさ、興味深い行動や鳴き声、注目の野鳥などについて、本づくりの苦労と工夫と共に、お話をうかがいながらセッションを進めます。

◆「身近な＜鳥＞の素顔名鑑」
mililie（ミリリイ）（YUKI・中嶌真平）/著
（ＳＢクリエイティブ）