[講座レポート]ナポレオン没後200年 絵画『ナポレオンの戴冠式」から読み解く英雄の足跡

会場2_400-224.jpg 2021年10月2日(土)に読売新聞東京本社3階「新聞教室」にて、絵画「ナポレオンの戴冠式」から読み解く英雄の足跡~没後200年~講座を開講しました。

 2021年の今年はナポレオン没後200年。ナポレオンと聞くとお酒や軍人のイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。しかし、ナポレオンは、美術界にも大きな足跡を残したそうです。その足跡を美術評論家でNPO美術教育支援協会理事長の谷岡清さんがお話ししてくださいました。




谷岡講師_200-244.jpg 「さあ、皆で絵の中に入ろうじゃないか!」

 絵とは、フランスのルーブル美術館にある、ダヴィッド作「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠式」(1805-7年)。作品は、およそ縦6m×横9mもある、とても大きな作品です。

 完成したこの絵を見たナポレオンは、「これは絵ではない。私はこの中に入っていける。さあ、皆で入ろうじゃないか!」と感嘆の声を上げたといいます。

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(写真は「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠式」の一部)















ロゼッタストーン400-225.jpg ナポレオンのすごいところの1つに谷岡さんは、エジプト遠征に兵士のほか、画家、学者、測量士なども連れて行き、エジプトに関する科学的、歴史的な情報を収集し、その成果を「エジプト誌」として刊行したこと、と話しました。かの有名な「ロゼッタストーン」も、大英博物館に所蔵されていますが、発見したのはナポレオン軍だったとのこと、ロゼッタストーンに刻まれたヒエログリフ解読のフランスとイギリスの戦いなど、会場の皆さんは驚きながらスクリーンに見入っていました。






戴冠式03_400-225.jpg ダヴィッド作「皇帝ナポレオン1世と皇后ジョセフィーヌの戴冠式」(1805-7年)は、誰が誰とわかるほど写実的に描かれた大きな作品です。谷岡さんは順番に登場人物を説明してくださいました。

 ローマ教皇の面白くなさそうな顔、画家ダヴィッドが描かれている位置など、この絵の不思議を解説してくださいました。中でも、妻ジョセフィーヌの顔。当時ジョセフィーヌは41歳、にしては若々しく描かれています。谷岡さんが、「ナポレオンが若い皇后を希望して、画家は自分の娘をモデルにしたと言われています。妻の気持ちはいかんばかりか...」と、ジョセフィーヌを思いやると、会場からはため息がもれました。


 ナポレオンは、のちにジョセフィーヌと離婚して、オーストリアの皇女マリー・ルイーズと結婚します。そして2度目の流刑地、絶海の孤島セントヘレナ島で没します。

 90分でナポレオンの足跡をたどりました。谷岡さんは「ナポレオンを語るには、90分じゃ足りないですね」と、会場からは同意のうなずきが。会場の皆さんにもナポレオンにより興味を持っていただけたようでした。



 2021年の今年は、皇帝ナポレオン没後200年、画家ロートレック没後120年、ファッション・デザイナーココ・シャネル没後50年と、フランスの芸術に関わったキーパーソン達のメモリアルイヤーです。フランスの芸術・文化に親しむ講座を多く企画しています。ナポレオンの再婚相手マリー・ルイーズに関する講座もあります。ぜひご受講ください。ボンジュールフランス

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