[講座リポート]ふなっしーと末兼俊彦の「いざ! 刀剣の世界へ」

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 「梨の妖精×刀剣マスター スペシャル対談 ふなっしーと末兼俊彦の『いざ! 刀剣の世界へ』」が2022年12月14日、東京都中央区日本橋茅場町の東京証券会館ホールで開かれ、会場とオンラインで多くの方が参加しました。


 千葉県船橋市の非公認キャラクターで刀剣愛好家でもあるふなっしーと、京都国立博物館主任研究員で刀剣マスターの末兼俊彦さんの夢の共演ということで、会場には熱心なふなっしー&刀剣ファンが正午の開場と共に次々と入場しました。

 冒頭、テーマ曲と共にふなっしーが登場すると会場はいきなりテンションマックス。冷静沈着な末兼さんとハイテンションの梨の妖精が対照的で、予想できない2人の対談に期待が高まります。


 イベントは3部構成で、第1部は刀剣愛好家ふなっしーのトークショー。司会者から、刀剣収集のきっかけを聞かれたふなっしーは、収集した50振り以上の刀のコレクションが陳列されたお宝部屋、通称「梨本丸(なしほんまる)」の写真を披露。朝起きるとまず入るのがこの部屋で、ゴージャスな展示ケースにふなっしーの並々ならぬ刀剣愛がうかがえます。ふなっしーは、刀剣収集の魅力を、歴史をつないでゆくこと、地鉄(じがね)の美しさなどに込められた刀匠の思いを感じること、と話しました。

 第2部では、末兼さんが文化財行政について解説。国宝、重要文化財と重要美術品の違いや文化財保護法の目的について一般人が陥りやすい勘違いを解きほぐして紹介しました。

 第3部は、いよいよふなっしーと末兼さんの対談。ふなっしーが所蔵する「粟田口国吉」などの刀剣3振りの画像を見ながら末兼さんが史料を示して解説しました。ふなっしーから「なんで粟田口派は、こんなすばらしい刀を作ったのに、どんどん衰退してきたのですか」と質問すると、末兼さんは「難しいところで...」とさらに解説し、ふなっしーは「勉強になるなー。すっきりしました」と納得の様子でした。

 末兼さんから、京都国立博物館で2023年1月2日~2月26日に「刀を飾るⅡ」の展示があると紹介されると、ふなっしーは「行かなきゃー。ぜひ京都に行くときは必ず参ります」と応じました。


 最後はお待ちかねのふなっしー撮影タイム。末兼さんと一緒にポーズを決めるとたくさんのシャッター音が会場に響きました。撮影タイムが終わると、ふなっしーは会場の皆さんの手拍子に送られて、通路を退場していきました。

 ロビーでは、隔月誌「刀剣画報」の販売ブースが設けられ、刀剣ファンたちが先を争って購入していました。

 奥深い刀剣の魅力とふなっしーとのふれあいを満喫した会場の皆さんは興奮冷めやらぬ様子で会場を後にしました。