[おうちで学びたいこと探そう] 手作り石けん ― 肌に合ったオリジナルを作る ―
情報誌「よみカル」から、特集した講座記事を紹介します。
手作り石けん
ここはお菓子教室?
計量カップ、ボウル、泡立て器、ココナッツオイル・・・。エプロン姿の皆さんが準備を進める。まるでお菓子作りの教室のようだ。見慣れないのは「苛性(かせい)ソーダ」とラベルされた薬品。
講師のAmeoさんが指導する石けんの作り方は「コールドプロセス」と呼ばれる方法。油脂に苛性ソーダの水溶液を加えて攪拌(かくはん)することで起こる化学反応(鹸化(けんか))を利用する。油脂を変えることによって、様々な特性を持った石けんを作ることができる。
「オリーブオイルは保湿性に優れ、ココナッツオイルは泡立ちが良く洗浄力も高い。米油にはワックス成分があって、つるっとした仕上がりです」
固形のココナッツオイルを湯煎で溶かし、米油やアーモンドオイルなどをブレンド。苛性ソーダは、水を加えると発熱する劇物。手袋、マスク、防護眼鏡をかけた皆さんが、氷水を使って50℃に温度管理しながら徐々に溶かしていく。料理教室の雰囲気は、実験教室へと一変した。
4つの楽しさ
「あ、トレースが出てきた!」
見ると、油脂と苛性ソーダの混合液にトロミが出ている。鹸化だ。天然の精油で香りを付け、植物パウダーで着色して型に流し込む。1か月後には自分だけの石けんの完成だ。
「石けんは食と同じ」とAmeoさん。「外食ばかりでは栄養が偏ってしまいます。いい素材を使い、バランスの取れた手料理が健康には一番。石けんも同じで、合成成分は体に良くないし、かといって高価なものを使い続けるのも大変です。だから、自分の肌に合った石けんを自分で作る。毎日使うものだから、口に入れるものと同じように考えてほしい」
「もう市販のものは使えない」「ノンアレルギーのレシピを教えていただき、友人にプレゼントしたらとても喜ばれました」という方も。
できた石けんは色や柄、香りがちょっとずつ違う。作り手の個性が出るのが面白い。
「手作り石けんは、作る楽しさ、でき上がった石けんを見せ合う楽しさ、使う楽しさ、そしてプレゼントして喜ばれる楽しさがあるんですよ」
※「よみカル」2017秋掲載 「手作り石けん」Ameo講師
Ameo講師の講座の紹介
※講座名をクリックすると講座詳細にリンクします
■よみうりカルチャー北千住(03-3870-2061)ルミネ北千住9階
「手作り石鹸を作ろう」第3金曜 15:00~17:00