Lesson16 水族館で、心に残る写真の撮り方

水族館での写真撮影は、暗くて魚の動きが速いので難しいのですが、気合を入れて撮影してください。
うまく撮れると、魅力的な写真になりますし、腕も上がります。
①水槽の明るさにもよりますが、ISO感度を自分のカメラで最も大きな数字に合わせると良いのですが、ノイズが出ると粗いざらついた写真になってしまいます。
  最大がISO6400であれば、5000くらいに設定して撮りましょう。
  シャッター優先にし、100分の1くらいで撮影してください。暗い水槽の場合は、20分の1くらいでしかシャッターが切れないので、そのような場合は魚の動きに合わせて「流し撮り」してください。
 ②ホワイトバランスは、「晴天」が基本ですが、水の色を青くしようと思ったら「蛍光灯」に、さらに濃い青にするなら「電球」にすると深海のような写真になります。
  魚が群舞している水槽では、中央で手前を泳ぐ魅力的な魚にピントを合わせます。
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水族館で、心に残る写真の撮り方

池袋の「サンシャイン水族館」で撮りました。ISO2500で、シャッタースピードは100分の1にし、ホワイトバランスを「晴天」にしました。
シャッターチャンスは、ダイバーの周りに魚が群れていて、ダイバーがエアーを吐いたときです。素早くシャッターを切ってください。

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水族館で、心に残る写真の撮り方

 
 「しながわ水族館」で撮影しました。この水族館の目玉は、「水中トンネル」でガラスのトンネルから見る魚たちです。頭の上を泳ぐ魚たちを下から狙うと、面白い、迫力のある写真になります。この写真は、暗い水槽の噴き出し口付近で撮ったので、ISO5000にし、ホワイトバランスを「電球」に、「露出補正」をマイナス1にしました。頭上をゆうゆうと泳ぐマンタを、「宇宙の彼方から飛んできたUFO」をイメージしながらシャッターを切りました。

 魚類図鑑を作るわけではないので、「見る人の心に残る写真を撮るぞ」という気持ちで撮影してください。

◆講師 読売新聞社写真部OB 今野 洋一