多くの信者が熱狂的に集まる祭りは、非日常的な世界を創り出します。土地によって姿を変えながらも、多くは一神教の祭りが多い世界に対して、巨木や荘厳な岩や滝、美しく飾った造花や供物などに神を迎え、芸能を奉納し、祈願や感謝をします。そんな多種多様な神様があちこちに降りて来られる日本の祭りは、バリエーションが多く、世界でもっとも寛容ともいえます。季節ごとの祭りは人間の生活にリズムを生み出し、人々の精神とも密接に関係します。アメリカの大学の文化人類学科を卒業し、10年に渡り世界の祭りの写真を撮影、国内でも各地の祭りを撮影し、日本・世界の祭りを49か国で撮影、取材。祭り写真家の大家、芳賀日向さんが日本の祭りの心について、語ります。


【講師プロフィール】
祭り写真家。1956年長野に生まれる。米国西イリノイ州立大学文化人類学科卒業。日本・世界の祭りを49か国で取材。世界の祭りを10年間撮り、日本に帰ると、祭りの日にあちらこちらに神様が降りて来られるのに驚き、感激する。ダイドーグループ「日本の祭り」撮影チーフカメラマンおよび同社「日本の祭り写真コンテスト」審査委員長。ＷＥＢ「ニッポンドットコム・日本の祭り」連載中。週刊朝日百科「日本の祭り」30巻に「祭りを撮る」連載。フレーベル館「日本全国祭り図鑑 西日本編・東日本編」監修など。写真展：キャノンライブラリー「東日本大震災・被災地の夏祭り」など。芸能学会 理事。ＮＰＯ日本の祭りネットワーク理事。（公社）日本写真家協会会員。