世界遺産・石見銀山を学ぶ 無料オンデマンド講座「徳川家康と石見銀山 ~江戸幕府の行政機構と奉行・代官」

世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」

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 石見銀山は、島根県のちょうど真ん中あたりに位置する大田市にあります。自然と共生のなかで栄えた銀鉱山で、合計1000か所以上ある坑道と鉱山の居住地の跡を始め、町並み、街道とその付近の山城、そして港、港町まで含んだ広範囲に及びます。「石見銀山遺跡とその文化的景観」は2007年7月、日本で14番目の世界遺産に登録されました。鉱山遺産としてはアジアで初めての世界遺産です。登録されて2022年で15周年になりました。

 石見銀山は、文献資料によると、1527年に発見され、開発が始まりました。戦乱の世を経て、1600年、関ケ原の戦いで勝利した徳川家康は政権を掌握すると、国内の金銀鉱山を接収しました。石見銀山の支配権も徳川氏のものとなりました。

写真=大森町地区(昭和62年12月5日に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。身分による住み分けがあいまいで、武家屋敷と町屋が混在していました)
写真=龍源寺間歩(江戸時代中頃に開発されたもので、長さは600mに及ぶ。大久保間歩に次ぐ大坑道で、良質の銀鉱石が多く堀り出された)
写真=大森町町並み



[オンデマンド講座]徳川家康と石見銀山 ~江戸幕府の行政機構と奉行・代官


 おうちで学べるオンデマンド講座「徳川家康と石見銀山 ~江戸幕府の行政機構と奉行・代官」を配信します。
 東京大学史料編纂所教授の本郷和人氏を講師にお迎えし、最盛期の石見銀山の様子を明らかにしながら、徳川幕府の銀山支配について解説いただきます。
 この講座は、事前に収録した動画をインターネット上で視聴いただく講座です。受講料は無料です。視聴には事前に申し込みが必要です。

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写真=山吹城跡(山頂)
写真=吹屋再現模型(吹屋では、鉛を利用した灰吹法という製錬法で銀を取り出していました)

石見銀山オンデマンド講座 本郷和人先生250-324m.png【講師より】
 石見銀山は石見国邇摩郡佐摩村(現在は大田市)にあり、周囲は10キロほど、六地区に分かれていて「銀山六谷」と称した。「石銀千軒」と呼ばれるほど多くの家が立ち並び、3万人近い人口があったようだ。
 徳川幕府は当初から石見銀山を重視し、天領とした。当時は年間15トンもの銀を産出していたが、それを実現したのが初代の銀山奉行、大久保長安である。彼のもとで採掘にあたった人物としては、安原備中や宗岡佐渡といった人々の名を確認できる。
 安原は備中国の商人と推測され、配下と共に山師として石見銀山にやって来た。宗岡は元来が銀山役人で、改めて長安に仕えた。長安の命により佐渡金山に赴任するなど、大久保家の家臣としての性格を強めていく。
 本講座は最盛期の石見銀山の様子を明らかにしながら、幕府の銀山支配に言及するものである。

【講師】
東京大学史料編纂所教授 本郷和人
 1960年東京都葛飾区生まれ。1983年東京大学文学部卒業。1988年、東京大学大学院人文科学科博士課程単位取得。同年、史料編纂所に入所し、鎌倉時代の史料の編纂に従事する。現在、東京大学史料編纂所教授。文学博士。2012年には大河ドラマ『平清盛』の時代考証を務める。著書に『中世朝廷訴訟の研究』(東京大学出版会)、『戦いの日本史』(角川出版)、『名将の言葉』(新潮文庫)、『武士とはなにか中世の王権を読み解く』(角川出版)など多数。



【受講方法】

  • 配信期間:2023年9月27日(水)10:00~2024年3月31日(日)
    配信期間中は何度でもご視聴いただけます。
  • 申し込み:このページにある「申し込みはこちら」より必要事項を入力の上、送信してください。送信後、視聴の案内メールが返信されます。返信がない場合は、03-3642-4301までご連絡ください。
    ※入力いただいた個人情報は、今後の島根県関連講座のご案内に使用する場合がございます。
  • 申し込み締め切り:2024年3月22日(金)
  • この講座は、事前に収録した動画をインターネット上で視聴するオンデマンド配信の講座です。視聴にはインターネットに接続できる環境が必要です。
  • 受講料:無料
  • 主催:島根県教育委員会





プレゼント情報 講座を視聴して...


 講座を視聴後、アンケートに回答いただいた方の中から抽選で20名様島根県の特産品をプレゼントします。

視聴後は、いざ石見銀山へ!


03_龍源寺間歩入口200-299.jpg05_大久保間歩200-300.jpg

写真=龍源寺間歩〈りゅうげんじまぶ〉(江戸時代中頃に開発されたもので、長さは600mに及びます。大久保間歩に次ぐ大坑道で、良質の銀鉱石が多く掘り出されました)
写真=大久保間歩〈おおくぼまぶ〉(大久保長安が槍を持って馬に乗ったまま入坑したとのことからこの名が付きました。坑内には江戸時代と推定される縦横に走る手掘りによる坑道と、明治時代の開発で機械堀りによって坑道を拡幅した様子を見ることができ、採掘技術の変遷を伝える貴重な遺跡とされています。Photo Kouta Miyawaki )

 龍源寺間歩は、1,000近くある間歩(銀を採掘した坑道)の中で唯一常時公開されており、坑道の壁面にはノミの跡がそのまま残っています。石見銀山世界遺産センター https://ginzan.city.oda.lg.jp/ は、石見銀山のガイダンス施設で、石見銀山の価値や散策方法などを紹介します。
 石見銀山は、鉱山跡を中心に、石見銀山を守った城跡、銀や物資を輸送した街道や港など鉱山運営の全体像が良好に残っています。石見銀山は広範囲にわたる世界遺産です。ぜひゆっくり、何度もお訪ねください。

 大田市の観光・宿泊情報(島根県大田市観光サイトへ移動します)






★読売旅行からのお知らせ
読売旅行では「世界遺産 石見銀山・大久保間歩限定ツアー」をご用意しています。
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★講演会のお知らせ
講演名:「徳川家康と石見銀山」東京大学史料編纂所教授 本郷和人
日時:2024年1月21日(日)13:30~15:30
会場:松江テルサ(松江勤労者総合福祉センター)テレサホール(JR松江駅前)
主催:島根県教育委員会
詳細はこちら▶



【講座の問い合わせ先】

よみうりカルチャー石見銀山遺跡世界遺産講座事務局
〒135-0024 東京都江東区清澄1-2-1読売江東ビル6階
(電話)03-3642-4301
(受付時間:月~金曜は9:30~19:00、土曜は17:00まで。日曜・祝日、年末年始は休み)