<報告>台湾で「日台友好文化祭」を開催しました(2016年11月)

 よみうりカルチャーは海外での日本文化の紹介事業にも力を入れています。

 

11月14日夜には、ウィーン国際音楽祭に続き、「日台友好文化祭」を台北市街地にある中山堂(台湾国家2級古跡)ホールで開催しました。

 

500人を超す地元の方々が会場をぎっしり埋める中、日本から参加した5団体の総勢80人と地元の3団体が、ステージで音楽や伝統芸などを華やかに披露し、日本と台湾の文化交流に新しい1ページを刻みました。

 

 

 開幕セレモニーに続いてトップバッターで登場したのは、特別出演の和太鼓「明日香」の一団。女性を中心にした24人が、日本から持ち込んだ大小の太鼓をダイナミックなばちさばきで「炎」など5曲を休みなく一気に演奏しました。

 

 2番手は荻窪センターの「『テレサ・テン』を歌う」。かつて日本でも大人気を博しながら早世した台湾出身のテレサ・テンさんの歌をこよなく愛する人たちで編成され、講座を率いる深井佳代子講師をメインとした4人が、「空港」「つぐない」を哀調を帯びた歌声で披露。後半を「夜来香」「ふるさとはどこですか」でまとめ上げ、会場の方々は、台湾が生んだ伝説的な歌姫を思い起こすかのように静かに聴き入っていました。

 

 次に登場したのは、「櫻川流江戸芸かっぽれ」。櫻川后寿講師の監修のもと、荻窪、恵比寿、大森、浦和の4センターの皆さんら計27人が、「かっぽれ!かっぽれ~」と声高々にかけ合いながら「伊勢音頭」「深川」「かっぽれ」「江戸芸かっぽれ三千両」の4演目を16分にわたって踊りました。

 

 4番手は、川口センターなどで開講中の「ヴィオリラ」の多筥(たはこ)弘子講師と3人によるヴィオリラ演奏です。「ヴィオリラ」と言われても、日本でさえ、まだご存じでない方が多いでしょう。ましてや台北ですから、会場の皆さんも大半が「?」。司会者や多筥講師から21世紀に入って日本の楽器メーカーが大正琴をベースに開発した新しい楽器であることを紹介され、初めて納得された様子でした。台湾公演を意識し、深井教室と同じく「テレサ・テン・メドレー」を演奏されました。

 

 日本からの参加団体のトリを飾ったのは「読売スペシャル女声合唱団」の22人。ウィーン国際音楽祭でも音楽監督を務めた岡部武彦講師が恵比寿センターで指導にあたる、まさに、この友好祭のためのチームです。台湾の女性が作詞した「黑面比鷺」に始まり、「うぐいす」「ほんとにきれい」「山の琵琶」など、日本の歌の美しさを漂わせる全7曲を、20代から80代までの女性が澄み切った歌声で歌い終えると、会場には一番の大拍手が響き渡りました。

 最後は日本と台湾の歌唱関係の出演者全員がステージに再び上がって、テレサテンさんの「時の流れに身をまかせ」を日本語と中国語で交互に合唱し、感動的なフィナーレを飾りました。

 

 よみうりカルチャーでは、引き続き2017年5月に3回目のウィーン国際音楽祭、そして翌2018年11月をめどに再び台北で友好文化祭を開く予定です。

多くの方のご参加をお待ちしております。