“身の回りの科学”を中心に、さまざまなサイエンスの本が出ています。毎回一冊の書籍をテーマに、著者を迎えて、直接お話を聞き、質問できる講座です。案内役は、日本科学技術ジャーナリスト会議元会長の小出重幸さん。

「ザ・ファシリテーター」（ダイヤモンド社）森時彦さんを迎えて
　ファシリテーター（Facilitator）という言葉を、会議の進行役…くらいに理解していましたが、ビジネスやプロジェクトなど、さまざまな組織運営に外部から取り組み、「人と人との相互作用を活発にして、創造的なアウトプットを引き出す」、極めて積極的なコミュニケーションの実践だということを、森さんの著作で知りました。
　そのためには、人間関係のマイナス感情、不必要な遠慮を排除して、前に向かう積極的な感情をあふれさせること、チームが同じ波長で思考するための“議論のフレームワーク”を提示することが必要で、それを組織の人たちと二人三脚で進めて行くのが、ファシリテーターの役割りだというのです。
　森さんは、大阪大学から米・マサチューセッツ工科大学に進み、工学博士、MBA（経済学修士）などを得て、日本GE（ジェネラルエレクトリック）社、経営コンサルタント企業、投資企業などの役員を歴任された、多彩な活動歴の持ち主です。
　＜人を伸ばし、組織を変える＞、多様な現場の体験をもとに語っていただきます。