中世の頃、大きなかまどを持っているのはお城と修道院だけでした。当時の一般市民には遠い存在だった砂糖や卵、小麦粉、乳製品なども豊富にあったスペインの修道院で、様々なお菓子が生まれました。それは多くの西洋菓子のルーツとなり、世界に広がっていきました。チョコレートや日本のカステラもその一つです。今回は、修道院生まれの「ポルボロン」の作り方をご紹介し、その味を楽しんでいただきます。知られざる修道院の生活やお菓子の歴史を、現地の写真を交えたスライドでご紹介します。遠い昔にタイムスリップし、修道院の中に迷い込んだような気分を味わっていただけるでしょう。
【講師略歴】
スペイン料理研究家。アメリカへ留学後、ツアーコンダクターとして世界各国をめぐる。スペイン・マドリッドに14年在住。家庭料理をベースにしたスペイン料理を習得しながら修道院を巡り、修道女たちから料理を学ぶ。著書に「修道院のお菓子」（扶桑社）、「バスクの修道女　日々の献立」「バスクの修道女　庭の畑と保存食」（グラフィク社）、「修道院の煮込み」（主婦と生活社）など多数。